「繕ウ人々」
「田舎に住んでいるので、母が生きていた時分はなにかと集まりがありました。冠婚葬祭は全て自宅で行い、その度にご近所が寄り合っていました。
この大皿はそんな集まりの時に重宝していたのでしょう。
早くして母を亡くしたので、どんな料理に使われたのか知ることができないことは残念です。…
でも今は残った皿を直すことが母の供養のように思っています。
だから頑張って直そうと。自分のためでなく母のためにね。」
韮崎講座へ参加されているOさんのご紹介です。
以前にも一度ご紹介しましたが、Oさんが繕っているのは大きな印判の皿。サイズ45cmです。
3つに割れた破片を継ぎ、昨日の講座では炭粉による高蒔き上げをしました。
錆漆を研ぎながらポツポツと語る言葉に、深い想いを知ることが出来ました。
金継ぎは単に作業ではなく、想いを継ぐ行為なんですね。
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